21歳で妻子持ちと駆け落ちした私の話 8

経験者はかく語りき
初彼K君と別れたキッカケ事件……を書こうと思ってるんだけど、口が重いねぇ……。
とりあえず何度も言ってる通り、別れた原因は100%私側にあって、彼氏を裏切って盛大に浮気をしたからなんだけどね。
………一応先に言っておくけど浮気なんてロクなモンじゃない。
これを読んでるあなたにこの先もしそのチャンス……というか、浮気「でき」そうな瞬間があったとしても、しないほうがいいって私は言っておく。
なんでかというと、けっきょく道から外れた行為だから痛い目みるんだよ。しっぺ返しってヤツ。
私が駆け落ちするちょっと前にね、こんなことがあったのさ。
後輩ちゃんの恋愛相談
大学の体操部時代、私を慕ってくれてて可愛いがってた1コ下の後輩ちゃんがね、ある日私にこういう相談をしてきたの。
「先輩……。同じ部活のA君のことが気になるんですけど、どうしたらいいですか?」
「あー、あれは中身ロクでもない男やからやめとけ。女を大事にするような男やない。体の関係なんて持った日にゃあしんどいだけやで」
「でも気になるんですぅ……」
「傷付くだけやから絶対やめとけ」
「…………」
全力で止めたよ。
どう考えても幸せな感情が待ってるように思えんかったからね。
でもその後輩ちゃんは、抑えきれず想いのままその男子と枕を共にして、そのあとずっとグチグチ言ってた。
「先ぱぁ~い、しんどいですぅ。どうしたらいいんですかぁ~……」
「せやから『やめとけ』て言うたやろが」
「だってぇ~……」
知って「学び」になるのはそれはそれでいいけれど、しんどい感情を抱える時間があるっていうのは、やっぱりつらいよ。
しないくていい経験もあると思うし。
(ちなみにこの経験で私が学んだのは、「やりたいと思ってるやつは他人にどう言われようと、けっきょくやってしまうんやな」ということ。なのでこれ以降「当人の本心」がどこにあるのかを見極めれるようになった)
これからお話しする私にとってこの「浮気」は夫と出会うためには絶対的に必要な出来事だったけれど、それでも「あんなことしなければよかったなぁ」と思うほどには様々な苦しみを伴った。
体操部の試合
話を戻す。
私の場合「そういうこと」をしたきっかけとなる状況は、体操部の試合遠征だった。
体操ってホントお金のかかるスポーツでなぁ。
しかもわりと大きなケガと隣合わせなモノでもあるから、正直あまりのめり込まない方がいいスポーツ……かもしれん。
とはいえ、出来ないことができるようになるあの喜び・嬉しさ・楽しさが病みつきになって、辞めたいと思ったことはなかった気がする。
体はキツかったけどね(笑)
まぁ体操だけに限らず、スポーツって基本お金がかかるよね。
当時買ったチームレオタードだけでも2万2千円はしたっけな~高かったなぁ~。
時間はあっても金のない学生にとっては痛い出費だったな~。
私ゃ体操部にいくらつぎ込んだっけ……と思うくらいバイト代はほとんどそれに消えていった。
またしても話題は逸れて、この体操部のことなんだけどさ。
私の通ってた大学は音楽大学で、体操部は3つ上の先輩が体操好きすぎて設立したっていう、できたてホヤホヤの新しい部活だったのさ。
……この体操部を設立した先輩のね、情熱が凄かった。
松岡修三か? ってくらい熱かった。
その先輩は卒業してのちに体操部のコーチになるので、仮名としてコーチ先輩とお呼びする。
いまだに尊敬してる先輩やなぁ。会ってないけど。でもきっと変わってないんだろうな。
たぶん今もまだ学校の先生してると思う。音楽の先生。
「ザ・教育者!」って感じの先輩だった。
敬語の苦手な私がコーチ先輩に対しては敬語を忘れたことがないの、すごくない?(いえそれは普通です)
そういや昔一度だけ本人から
「距離を感じるから敬語で話さんといて欲しいなぁ」
って言っことがあるけど、その場にいた後輩全員
「「「「「「無理ッス!!!!!!」」」」」」
って答えたっけなぁ。
本人しょぼんってなって、まさに ( ´•ω•` )←こんな顔してたわ(笑)
大阪帰ったら会いたいな。コーチ先輩。
懐かしい、いい思い出だ……。
体操について
話が逸れまくりボンバーで申し訳ないけど大丈夫!(なにが?)
そのうちには本題にたどり着くから!!(不安しかない)
では!まずは体操の話から手短にまとめたいと思いマッスル!!(そこから?)
体操部の何がそんなに金がかかるかって、器具のある体育館に行くこと(交通費)と、この器具を借りる体育館料(ショバ代)、なんよね。
オリンピック見てる人なら知ってるかもだけど、体操って男子の種目が、跳馬・あん馬・鉄棒・吊り輪・床・平行棒、と6コあって
女子の種目が、平均台・段違い平行棒・跳馬・床、と4コある。
部活動自体は活発ではあったけど、この大学の体操における設備は全くと言っていいほど整ってなかった。
まぁ……音楽しながら部活する人がそもそもあんまりおらんしね。指痛めるし、そんな時間あったら楽器弾くわ。
立ち上げたコーチ先輩は音楽科で作曲専攻やったけど、体操なんて正直ようやってたなって思う。
そんな松岡修三ばりに熱いコーチ先輩が人脈を生かして器具を貰ってきてくれたものの、やっぱり遠征しなければ練習出来ない種目も多かった。
しかも、部活動してる限りやっぱり試合とか出るやん?
住んでる地区内での大会もあれば、インターハイならぬ、大学やからインカレ……インターカレッジとかさ。
体操は毎年5月か6月、インカレの試合があってん。
開催場所は年ごとに変わり全国どこでもさまざまで……──忘れもしない。「その年」は福岡の小倉で開催された。
大阪から福岡までの交通費……新幹線より船の方が安いってんで、その年、私は出場でなく応援として同行していった。
インカレは全体的にレベルの高い試合だから、自分のレベルがあまりに低かったのと、場違いな思いをしたくないっていう保身から出場を断ったのだ。
今思えば参加だけでもすれば良かったな、とは思う。恥なんて、その時だけのもんやのにね。「得られる経験の方にこそ価値がある」と思えるようなマインドを、当時は持っていなかった。……なんてもったいない。
さて。長くなるので次回が本題!
初彼を裏切るきっかけになった「それ」は、試合を終えた帰路の……フェリーの中でのことだった。