#43

おかやん

学校であった大きなこと

基本、夫は楽しそうに学校に通っていた。

これと言って大きな事件は、学生時代にはそんなにない。

透析も始まらなかったし。

病院には通っていたけど、経過は良好だった。

薬を飲まずとも血糖値は基準内だったし。

ただまぁ……クラスメイトと面倒な揉め事があったりした。

その相手というのが女性なのだが、

どうにも夫が目障りなのか、

よくつっかかってきた。

無視をすればいいのだが、同クラスだし、

クラスメイトも夫を含め5人しかいないので逃げ場がない。

やっかみのような嫌味をことあるごとに夫に言ってくるのに、

夫は辟易していた。

私ですら一度「こいつ……」と思ったのは電話をかけてきた時だ。

平日の夜八時くらいにかけてきて

夫にずっと愚痴というか、文句を言ってきた日があった。

その電話が終わったのは2時間後だ。

その女性の電話の内容というのが、

自分がいかに頑張っているかとか、

自分の夫はあなたより優れているとか、

あなたは色々できていてズルいとか、

まぁいかに相手を下げ、

自分を高く言ってきているか、というようなものだった。

それが三日ほど続いたかな……あれには本当に参った。

最終的に担任が間に入り、

担任が

「ああいう人だから、夫さんがどうにか我慢してくれ」

と、言ってきたのと、

女性の夫が

「妻はああいう人だから気を遣ってやってくれ」

と、言ってきたのとで、

怒った夫が夫が、その女性を完全無視した生活を送ることで

事件は終息した。

腹にグルグルとしたモヤモヤが、重ーくのしかかるような結末だった。




その後の顛末

卒業後、

その女性は就職し、とある施設で働くことになるのだが、

その仕事先でも職場の同僚と揉め事を起こし、

面倒なことになっているという風のうわさを聞いた。

実は私も、この女性と似たような性格のところがあったのだが、

根気強い夫の教育によって、

その辺りの自尊心の強さや、

承認欲求の高さは、

改善されてきた。

私は本当に良い夫を選んだと思っている。

私を人とまともに付き合える善き人間にしてくれたのは、

夫の長年の教育によるものだ。

「自分が親元から無理やりお前を引き離してきたから、

 オレが責任もって教えるべきことを教えなければいけない」

とことあるごとに言っていた。

言われた当初は本当に腹が立ち、

私は拗ねて家出したものだが、(本当に家を飛び出してんだよなぁ当時)

夫がこういう人で良かったと心から思っている。

だから、私は夫を尊敬しているのだ。






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アラフォー主婦のノンフィクション雑記ブログ
21歳で駆け落ちした経歴を持つ、現在39歳の未亡人です。 このブログが多くの人に読まれ、亡くなった夫のことを私以外の誰かにも知って欲しい。
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