#42

視覚障がい者になって揃えたもの
学校で学ぶにあたって、購入したのは夫のパソコン。
ソニーのタイプCのパソコンを買った。
ネットで色々選べたので、
とにかくスペックが良いものになるようにした。
で、読み上げ音声のプログラムを購入した。
これがまぁ高かったなぁ💦
同じ視覚障がい者の人たちがプログラムを作っているという
高知システムという会社が出しているソフトだ。
視覚障がい者は一割で買えるというので、
補助金を使えるだけ使って、
必要と思われるものは全部買った。
これは買っておいて本当に良かった。
これがなかったら勉強できなかったと言っても過言ではない。
メーラーやらなんやかやと付属ソフトがあり、
全部実費で購入したならば15万くらいは吹っ飛ぶ値段体系だ。
まぁ、それが同じ視覚障がい者たちのお給金になるならば、
支払う価値はあるかな、と思うけれど。
実際は市の補助金のおかげで一割負担で購入したので、
だいぶ助かっている。
あとは白衣だったり、
実習用具だったり、
引っ越し先の風呂の取付だったり、
とにかく物入りだった。
それでもなんとかなったのは生活保護のおかげだったりする。
本当にものすごく、市にはたくさん助けてもらった。
視覚障がい者には必須品
サングラスも当時買ったっけな。
視覚障がい者用のサングラスなるものがあり、
物の境界とかがハッキリ見えたりする優れもののサングラス。
だいたい6,7万円くらいになる。
レンズが特殊なのと、フレームをレイバンにしたので、
とにかく高いのだ。
あとは白杖も買った。
折りたためないタイプは安いのだけど、
白杖ってわりと邪魔になるので、
折り畳みタイプの方を買った。
一万ちょっとだったかな?
身長に合わせた長さのモノを選ばないといけないので、
普通のよりちょっと割高だった気がする。
視覚障がい者は目がどうしてもおかしくなってしまうので、
サングラスは周りの人のためにもしっかり選んでおかないといけない。
眼振といって、常に目が震えている人もいるし、
見えているわけではないから、
目が変な方向を向いていたりと、
健常者に気持ち悪がられることは多い。
実際、無意味に怒鳴られたことがあると言っていた。
「アタシあんたらみたいなん、大っ嫌いなんじゃ!!」
「邪魔じゃあ言うとるじゃろうが! 早よどけや!!」
など、理不尽な経験はわりと日常茶飯事だ。
「こん税金泥棒が。あんたらみたいがおるせいで、ワシらがシンドい思いをせなならんじゃ」
などなど。
あげればきりがないほど、罵詈雑言を吐かれる。
まぁ「弱者」なので当然なんだろうけど。
好きで弱者と呼ばれる人間になったわけじゃないんだけどなぁ。
言う人はとことん言うもんだ。