#28「たわんだ天井」
おかやん
おかやんブログ
夫が学校に通うのが、あまりにシンドイと言うので、
会社から近くて、立地も良くて、
スーパーもめちゃ近ないいレオ〇レスだったけど、
ついに縁を切る時が来た。
そこの家賃は55000円で、
支出としては大きかったが、
市営住宅はさすがの安さで、
家賃は10200円だ。
まぁ、退出時そこそこ費用が必要になるのが、市営住宅は必要条件なのだけれど、
毎月の支出がそれだけ下がるのは本当に助かる。
引っ越し業者は夫が決めてくれた。
交渉事が得意な夫なので、
その辺りは見事な手際だった。
フツーは何社か見積もりを取って、その中で交渉していったりするのが、
引っ越し屋さんだと知ったのは最近だ。
こういったやり方は夫は経験豊富だったので、
一番最初に訪問してきた業者に夫はこういった。
「もう何十社と見積もり取ってもらったんですけど、
さすがに疲れてきまして……ここいらでオタクに決めようと思ってますので、
最安ナンボでいけます?」
と、ヘロヘロの雰囲気を出して交渉したらしい。
おかげさまで、かなり安い金額で引っ越せた。
それでも当時は、
{なんでそんなことをしたんだろう??」
と、さっぱりやり方が理解できなかった。
でも、夫が亡くなってからこれまで何度か一人で引っ越して来て、
最近ようやく腹落ちすることができた。
目は見えなかろうが、
口と知識と経験が豊富だと、
不利な状況でもどうとでもなるし、
頼もしいことこの上ない。
口に関しては純粋に
「この人マジでスゲーな」
と思うことが何度もあった。
そのおかげで得をしたことは数知れない。
そしてやはり好きしかない。